数日前のこと。朝、目が覚めてベットから出ようとすると左足の裏側に痛みが走った。なんだか初めての感覚だなと思いながらもあまり気に留めずにしばらくそのまま過ごした。いつも体に痛みがあっても起きて動いているうちにほとんどの痛みは消えていくので今回もそうなるつもりでいた。しかし、夜になっても痛みは収まらない。どちらかというと痛みは強くなっている気がする。それでも日頃の惰性で「熱い風呂に浸かってマッサージすれば治るはず」とその日も湯船で自己流のマッサージをして眠りについた。
翌日、目が覚めるとまだ足裏が痛い。そして、それが踵まで広がっている。そこで初めて、この痛みは今年の春に痛めた捻挫の痛みであることに気づいた。レメディーを摂ろうと思い候補を考える。捻挫といえば、Arn. Ruta Led.などが思い浮かび、その中で当時、捻挫の直後によく効いたLed.を摂ろうと思い妻に話すと「ルーブリック、引いてみた?」と冷静な一言。
いけない、いけない。ホメオパスたるもの「捻挫」などと症名に囚われてはいけなかった。少し落ち着いて最近の体の感覚をもとに5つの症状(付随症状やモダリティー)を挙げてみた。それで出てきた最有力の候補はLed.ではなく、Rhus-t.だった。そして症状が「急性」なこと、自分自身、体力がある方なのでキットにある30cではなく、Rhus-t. の200cを摂ってみることにした。
その日は、そのあと車で出かける用事があったのだが、足の痛みはだんだんと酷くなった。好転反応だと考えると、これは良い感じだと思いながら、運転していると痛みはさらに広がり、夕方には十数年前に患った坐骨神経痛のように左臀部から太腿までが疼き、左足を着地させるのもはばかられるくらいになっていた。おもしろいのは痛みはあるのだが、このところ感じていた足先の冷えが改善し、血流が良くなってくる感覚があったこと。その日はなんとか痛みを誤魔化しつつ用事を済ませ帰宅し痛むにまかせ、痛みを味わいながら過ごした。(過去の怪我などの症状がレメディー摂取後にぶり返すのはレメディーが効いている証でもある)
3日目。痛みの度合いは少しマシになるも、まだ続いていたのでもう一度、Rhus-t. 200cをリピートしようと思い妻に相談すると「200cだから、もう少し様子をみた方が良いと思う」。そうだ、そうだ。レメディーがヒットしたら、しばらく「待つ」ことが大切だった。
そして、4日目。痛みはウソのように消え、普通に動けるようになっていた。結局、ここ数日の痛みの問題はレメディー1粒で治った。
今回の教訓
1. レメディーを摂ってヒットした感覚がある時は、ついリピートしたくなるけれど、焦らずしっかり待つこと。ホメオパシーは最少投与が原則。
2. 症状を観察する際は自分の不調な部位ばかりに注目するのでなく、その時の全体像を観察することでより良いレメディーが選択できる。
3. 好転反応が起きても慌てず、冷静に。
これから、こんなことを忘備録も兼ねて綴っていこうと思います。(S)